9月議会の一般質問です。
福祉避難所の確保と適切な避難計画を
昨年の台風19号豪雨災害を経験して、熊谷市には次の2点について課題があると思い質問しました。
@自力、もしくは家族の力で避難できない方への避難計画は公助で
熊谷市の要支援者は、令和2年3月現在で36,936人、平常時から関係者へ名簿情報の提供を同意している方は6,494人、このうち、個別計画策定者は2,424人です。4,070人の方が策定できていません。ここ数年約4,000人という数字はいっこうに減ってきません。命を守るために誰が避難するように声をかけるのか、安全な場所への移動に力を貸す人は誰かを決めなくてはなりませんが、これまで同様自治会や民生委員に丸投げでは進んでいきません。
別府市では2016年から、市の責任で「地域と専門家を巻き込んだ支援体制」を作ってきています。ケアマネージャーや相談支援専門員が有償で「平時のケアプラン」と同時に「災害時ケアプラン」を作成する取組を進めています。これは兵庫県や滋賀県・静岡県にも拡大しています。この取組について市の見解を伺いましたが、「研究していく」との答弁だけでした。
A福祉避難所への直接避難を。
熊谷市の福祉避難所は、現在32施設、内訳は、高齢者施設26カ所、障害者施設2カ所、助産院と特別支援学校各1カ所、熊谷スポーツ・文化村「くまぴあ」及び健康スポーツセンターです。障がい者施設の不足に対応するために、本年7月障がい者施設に呼びかけ、10施設から協力回答があったとのことでした。
熊谷市の福祉避難所の位置づけは、『避難生活が長期化した場合に一般の避難所では支障がある要配慮者を特定し、市と施設で連携し、より必要性の高い方から順次受け入れていく施設』です。しかし、たとえ数日でも慣れない避難所の環境に適応するのが難しい障害を持つ方もたくさんいます。
上越市は、『災害が発生した時や、市からの避難準備情報などが発令された場合は、指定された福祉避難所へ避難』としています。平時から市の聞き取り調査を行い、どこの福祉避難所に避難するか計画を立てておく、ということです。上越市のような取組が必要ではないかと質問に、残念ながら「参考にはするが、直接避難は考えていない」という答弁でした。
いつ災害がやってくるか分かりません。市が目標としている「誰一人取り残さない」ことを考えると、市の姿勢を改めてほしいと強く思いました。
2020年10月07日
福祉避難所の確保と適切な避難計画
posted by くるみさん at 10:36| 活動レポート